レントゲン撮影と造影検査の看護実務について

レントゲン撮影と造影検査の看護実務について

泌尿器科では検査がとても多く、膀胱鏡の次に多い検査は、レントゲン撮影と造影検査です。

 

泌尿器科で撮影するX線撮影法はKUB(腎・膀胱部単純撮影kidney,ureter and bladder)です。

 

内科でよく撮影するような、腹部単純撮影とは少し違います。上部は腎臓が全て入るように、下部は恥骨まで入るように撮影します。撮影は医師かレントゲン技師が撮影するので、看護師は患者さんの準備や検査の用意をします。

 

私が働いていた泌尿器科クリニックでよく行われていた、検査について説明します。

 

IVP(静脈性腎盂造影検査)DIP(点滴静脈性腎盂造影検査)

この検査は、造影剤を静注か点滴しながら、KUBを何枚か撮影していく検査になります。

 

主に『尿管結石』の診断で行います。KUB撮影だけでは結石が写らないときに、造影剤を注入して結石を確認します。他にも腎臓や尿路が正常に機能しているかも知ることができます。

 

患者さんへの説明、注意事項

 

?検査前に必ず造影剤のアレルギーがないかを確認します。
・これまでに造影検査をしてアレルギー症状を起こしたことはないか。
・気管支喘息はないか。
・薬や食べ物でアレルギーを起こしたことはないか。
?午前中の検査の場合は、絶食で来院してもらいます。(多少の水やお茶は可)
?普段から便秘症の患者さんには、検査の何日か前から下剤を服用をしてもらいます。
?女性には妊娠の可能性がないか確認します。
D検査の時は、検査着に着替えてもらいます。金具やボタンがついた衣類は脱ぐようにしましょう。アクセサリーも外します。

 

?のアレルギーですが、ヨード過敏症の場合に造影剤を注入してしまうと、症状として、くしゃみ、蕁麻疹、吐き気、嘔吐、せき、息苦さがあります。悪化すると呼吸困難、血圧低下を起こすこともあるので事前にきちんと問診をするようにしてください。
検査中に造影剤を注入してる間は、患者さんの側から離れないようにしましょう。(注入後はじめの5分間は特に注意します)もし症状が起きた場合は、造影剤の注入を中止して、対処治療をします。
検査が始まる前に、念のためのに救急カートや薬剤を近くに置いて準備しておきます。

 

?の便秘についてですが、せっかく検査してもガスや便で、結石が観察できないことがあります。このような事にならないためにも、便秘症の患者さんには事前に排便をしてもらう必要があります。念のため、検査の前にレントゲン撮影をして確認します。

 

検査終了後は

造影後の当日は、水分を多めにとってもらうように説明をしましょう。帰宅後、体調に問題があれば、すぐに病院で診察を受けるようにしてもらいます。

 

UG(尿道造影検査)

これもレントゲン検査と造影剤を使いながら検査します。男性の患者さんに行われる検査です。

 

DIPとは違い、静脈注射をするのではなくて、尿道から注入器で造影剤を注入して尿道の障害や憩室、外傷、尿道狭窄(前立腺肥大症によるものなど)を観察をする事ができます。

 

患者さんへの説明、注意事項

?検査前に必ず造影剤のアレルギーがないかを確認します。
?造影剤を注入する際に多少の痛みや不快感がありますが、身体を動かしてしまうと、レントゲン撮影が出来ないので動かないようにしてもらいます。(動いてしまうときには看護師が補助をします)

 

検査終了後

?検査後に、排尿時に血尿や不快感ががあります。通常2、3日で良くなりますが、症状が
ひどくなるようなら早目に受診するようにしてもらいます。
?検査当日は水分を多めにとって、処方された薬をきちんと服用してもらいます。

 

CG(膀胱造影検査)VCG(排尿時膀胱造影検査)

CGは尿道からカテーテルを挿入し、そこから造影剤を注入して膀胱の形、憩室、外傷を確認する事ができます。

 

VCGはCG後に排尿して、レントゲン撮影します。通常は膀胱に造影剤を注入しても、膀胱から尿管、腎臓に逆流はしません。しかしVUR(膀胱尿管逆流現象)があった場合には、膀胱から尿管、腎臓への逆流現象が観察できます。

 

RP(逆行性腎盂造影検査)

これは膀胱鏡を使用して、尿管カテーテル(細くて長いカテーテル)を挿入しカテーテルを通して造影剤を注入します。
DIP、IVPができない患者さんや、検査を行ってもはっきりとした診断が出来なかった時に、RPを行います。

まとめ

造影検査で一番注意したい点はやはり、ヨード過敏症状ですね。

 

軽い副作用であれば、すぐに適切な処置をすれば軽快しますが、重い副作用であるアナフィラキシーショックを起こす可能性もあります。

 

私が働いていた泌尿器科クリニックでは、検査前にきちんと問診をして、検査の種類によっては、同意書を書いてもらっていました。

 

よく行われる検査ではありますが、きちんと問診や検査の説明を行うことは重要です。漏れがないように注意しましょう。

 

もし、副作用が起きてしまった場合、すぐに適切な処置ができるように準備しておくことも大事ですね。

 

⇒泌尿器科看護師っていったいどんなことをするの?業務内容や給与は?

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