泌尿器科看護師の業務

泌尿器科でみられる血尿って?どんな病気が隠されているの?問診実務

泌尿器科でみられる血尿って?どんな病気が隠されているの?
泌尿器科看護師が解説します

 

泌尿器科に来院される患者さんのなかで、よく見られる症状が『血尿』です。

 

一言で血尿と言ってもいろいろな種類があり、病名もざまざまです。

 

わたしが泌尿器科で経験してきた『血尿』についての原因や病名、検査方法など……全てをお教えします。

 

ぜひ参考にしてくださいね。

 

血尿の種類とその原因とは

<血尿の種類と検査方法>
そもそも血尿は、腎臓、尿管、膀胱、尿道この中のどこからか出血していることを意味します。

 

・肉眼的血尿とは
これは見た目で尿が真っ赤な状態をいいます。これは患者さん自身もすぐに気が付くので症状を訴えやすいです。慌ててくる患者さんが多いです。

 

・潜血反応とは
これは『肉眼的血尿』のように見た目では判断できません。検診や医療機関の検査で、検査紙(ウロペーパー)を使用して、判断された血尿をいいます。

 

・顕微鏡的血尿とは
この検査は、尿をスピッツに入れ遠心分離機にかけて、上澄みを捨て残った尿をスライドガラスに乗せて顕微鏡で観察する方法でわかる検査です。赤血球、白血球、細菌などが見えます。

 

<原因は?>
血尿の原因として考えられるものは……
・炎症を起こしている
・感染症を起こしている
・結石がある
・外傷性からの出血
・腫瘍の可能性がある
このような原因が考えられます。

 

血尿が出る病名は?

血尿が出る病名はさまざまです。
・尿管結石
・膀胱結石
・腎盂腎炎
・膀胱炎
・尿道炎
・腎臓癌
・尿管癌
・膀胱癌

 

<男性のみの場合>
・前立腺肥大症
・前立腺癌
・前立腺炎

 

ほかにも事故などで尿路系に外傷を負った時にも起こります。腎臓の病気であるネフローゼ症候群、糸球体腎炎でみられることもあります。こう見ると、血尿を起こす病気ってとても多いですよね。

 

看護師がする問診って?どんな点に気を付けるのか

医師の診察をする前に、看護師が問診をします。この時に気をつける点として大事なことをお話しますね。

 

・血尿はいつから出ているか
・普段の尿の回数や量は、血尿が出てから回数や量は変化したか
・血尿が出るときに不快感や痛みなどの症状あるか、
・血尿は出始めか終わりか、どの部分でもられるか、はじめからずっと血尿が出るのか
・背中やわき腹に痛みはないか
・発熱はないか
・食欲は?体重に変化はないか

 

このようなことを問診で聞きます。

 

腎臓の病気の時には、高血圧や体の浮腫も見られることが多いので、バイタルサイン測定も忘れすにとるようにして下さい。

 

『血尿』と『濃縮尿』の違い

わたしが泌尿器科で看護師をしてから気が付くようになったのですが、患者さんの中で『血尿』と『濃縮尿』を勘違いされている患者さんがとても多いということです。

 

『濃縮尿』はなぜ起きるかというと、水分を取らなかったり、汗をたくさんかいたり、下痢嘔吐をするなどいわゆる身体が脱水状態になった時に出る、濃度が濃い尿のことです。

 

朝起きて一番のおしっこはこのような色の濃いおしっこですよね。

 

これを患者さんの中で「血尿だ!!」とびっくりして来院される患者さんがいることに驚き来ました(ホントの話です!)

 

そのような時には、患者さんが納得されるようにきちんと検査して「血尿ではないので大丈夫ですよ」と安心させてあげます。

 

間違っても軽くあしらったりしないようにしてくださいね。患者さんは真剣に悪い病気だと思っているので…

 

時々本当に検査してみたら血尿が混じっていたということもあるので、検査は必要なことだと思います。

 

泌尿器科で行われる検査とは

さきほど話したように、初診時には必ず検尿カップに尿をとってもらいます。

 

そしてウロペーパー、尿沈渣を行います。

 

医師の診察で腹部超音波検査を行い、だいたいの病名の見立てをして詳しい検査をしていきます。

 

<膀胱がんを疑う場合は>
・尿を膀胱にためた状態で腹部超音波検査
・尿細胞診
・膀胱鏡

 

<尿管結石>
・静脈性腎盂造影撮影(DIP)
・CT、MRI

 

<腎臓疾患>
・血液検査
・腎生検(これは入院施設のあるところに紹介します)

 

<前立腺癌>
・PSA採血
・前立腺生検

 

<感染症>
・尿培養
・尿沈渣
・性病の検査(尿で調べられるのは男性のみ)

 

尿路系(尿管、膀胱、尿道、前立腺)の病気は泌尿器科で良いですが、腎臓の病気であれば腎臓内科の紹介をします。

 

検査で病名が診断できればそれに合わせて治療していきます。

 

診断が早ければ早いほど、治療もスムーズに進みますし、治癒や回復も早いです。

 

看護師は問診で的確に患者さんの症状を把握してアセスメントし、医師に的確に報告することが重要になってきます。

おわりに

血尿が出るということは、どこかに異常があるとみて間違いありません。

 

例え「血尿が一回しか出ないから…」と患者さんが言ったとしても必ず医師に報告して下さい。

 

一回しか血尿が出なかったとしても、実はそれが重大な病気だった…という事例があります。患者さんの何気ない会話の中から、気がついてあげるのも看護師の重要な役目です。

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